大字
ここは私の本籍地。今までの人生で、何回来たことがあるのか、数えられるぐらいだけど、大切な場所。父はこの家で生まれた。
家の前の小川は無くなっていたけれど、他はあまり変わらない。
本籍に「おおあざ」がつくのはかっこいい、と子供の頃から思っていた。
少なくとも○○区△△町2-3-4 なんていう住所よりは、ずっとおもおもしくて本籍という言葉に似合う。
ちなみに私の本籍は、
和歌山県○牟婁郡那智勝浦町大字口色川○○。
ステキでしょ。
庭は、子供の頃に従兄達と遊んだ当時のままのよう。
池には鯉がいて、カエルもある。
前の山が庭の一部となる。
借景という言葉も、確かここで覚えた。
厩の前には臼や釜が置かれ、もちろん蛇口からは常に水がしたたり落ちている。
軒下につるされていたのは、大根でも渋柿でもなくて、秋刀魚。
これこそ正しい熊野の冬の風物詩。サンマのマル干しである。
by mobiliantichi | 2009-01-26 21:52 | 熊野自慢