ある晴れた日
子供の頃は大きな池の近くに住んでいた。そこには小さな島があって、葦の茂る池の端には、誰にも見つからない私だけの秘密基地があった。池に浮かぶ鴨を見ながら、一人空想の翼を広げた。
秋晴れのある一日。柄にもなく、夢見がちな少女の気分にひたってみる。
まず最初は、今の私の秘密基地。
大きな木の裏側にある洞。
砲台跡は、昔ここで行われた領地を巡る壮絶な戦いを物語る。
遠くに見えるのは、囚われの王女さまの住む、魔法のお城。
やっぱり王女を救うのは、白馬に乗った王子さまじゃなきゃ。
と、ここまで書いて、やっぱり恥ずかしくなってきた。
この散歩道は静かな公園に続く。
公園ではのんびり写生をする学生や、幼稚園児をつれた保母さんを見かける。
公園の出口は大きな門で、もちろんその脇には彼らがいる。
そしてここが日本の東京だと言う事を、思い出させてくれる。
おしまい。
by mobiliantichi | 2008-11-28 22:18 | つぶやき