不死身の年寄り

初めてこの作家の作品を見たのは、東京のデパートのイタリア展。
ベネチアングラスを売る店のイタリア人のおじさんが、「この作家はもう歳だから、今のうちに買っておかないと、値上がりするよ。」と声をかけてきた。結構好きだったのだけれど、その言い方が気になって、その時は買わずに帰った。
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その翌年、フィレンツェで、この作家の陶器を扱う店を見付けた。そこの定員も言った。
「この人は歳だから。」でも買わずに帰った。

次の年、東京の同じデパートのイタリア展、同じおじさんが言った。
「この作家は年寄りで死にそうだ。」 3回も年寄りと聞かされたので、お皿を1枚買った。
大好きな青だし虎だし。
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数年後、イタリアのオルビエトで、またこの作家のお店を見付けた。まだ生きているのだろうか?
その時の私のイタリア語力では、店員にそれを確かめることはできなかった。
でもこれも何かの縁。小物入れ2個と母にイースターエッグを買った。

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そのまた翌年に、違う東京のデパートで、どうやら同じベネチアングラスのお店で、同じおじさんに会った。そしておじさんは言った。
「年寄りだから、あまり作れなくなって、偽者が横行している。ここにあるのは、昔手に入れたものばかり。」

はいはい、そのことはよーく解ってます。
そして鳥の柄の壺を買った。

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今年の春のイタリア旅行。フィレンツェで、またまた見かけた。こうなったら買わずには帰れまい。
その時買った鳥のお皿は今、熊野の居間に飾られている。

いったいその作家は何歳になったのだろう。私の計算では100歳は超えている。

でも、
どんな時でも元気をくれる不死身のイタリア人の陽気な絵柄が、私は大好き。

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by mobiliantichi | 2008-10-28 20:06 | 花と動物  

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