家宝のお皿

 このお皿は、母が曾祖父 (母にとってはお祖父さん) から直接もらったもの。
2枚あるお皿の一枚は実家の母の元に、一枚は東京の私の家に飾ってある。
子供の頃、母はこのお皿に、ちらし寿司を盛るのが定番だった。
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 この夏、母と2人の叔母は、私に曾祖父の思い出を語ってくれた。
当時、田舎の唯一の病院だった「西村医院」では、毎朝家族と従業員が曾祖父を頂点にした「ハ」の字に並んで、朝礼があったらしい。もちろん子供達は一番下に並んだ。
 仕事が終わると、曾祖父は籠にお札を山のように入れて、母屋に戻ってくる。叔母は、そのお札の上の方が、風でひらひら飛ばされそうになっていたのを忘れられない、と言っていた。
 昔は健康保険がないわけで、医者にかかるのは、大変な出費だったのだろう。
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 蔵に残っているおかしなもの、派手派手しい陶磁器、使った形跡のない蒔絵の漆器。
 なんてセンスレスのものしかないんだろう、と思ったが、曾祖父は骨董屋が来ると、なんであっても、買い取ったそうだ。

 でもこの器は曾祖父のお気に入りだったようで、母に渡すのを躊躇したらしい。
だから、価値には関係なく、私はこのお皿が家宝だと思っている。

 熊野に住むことになったら、気をつけて、東京から運んでこよう。
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by mobiliantichi | 2008-08-30 16:55 | アンティーク  

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