卒業旅行

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 大学の卒業旅行で買った、とっても大きなマグカップ。3リットルは入るくらい。
ロイヤルコペンハーゲン本店の、地下のB級品売り場で購入した。
何かの200年記念の売れ残りだろう。
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 一緒に手に入れたこれは、その時は現行品。今は骨董市でみかける。
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 卒業旅行は我が家で、友人2名と合宿をして計画を立てた。当時の学生の個人旅行の聖書的ガイドブックに従った。情報は各国の大使館で、無料パンフレットを集め、ユーレイルパスとトーマスクックの時刻表を買った。まだソ連があった時代。最も早くヨーロッパに行く安いチケットは、絶対ハイジャックがないと言われていたアエロフロートだった。

 アエロフロートではガイドブックの教えに従って、機内食ででてきたスプーンやフォークを持ち帰ろうとして、ひげの生えた巨大なスチュワーデスに睨まれて、あわてて返却。
 その機内食がすごい。薄い黒パン2枚、薄いサラミ1枚、しなびたチーズ、胡瓜が丸のまま1本。ジュースを頼むと、しょっぱかった。
 機内放送が「ただいまシベリア上空」、とアナウンスしたときは、泥棒未遂でここで下ろされたら、と三人で震えた。
 モスクワと東ドイツのベルリンを経由して、マドリッドに無事着陸した時には、乗客全員が拍手をした。

 マドリッド、バルセロナからなぜかフランスは素通りして、スイスへ。それからローマ、フィレンツェ、ベネチア、ウイーン。ロマンチック街道を通って、ドイツではミュンヘンとケルンに滞在。オランダからデンマーク、スウェーデン。そこで友人と別れて、ロンドンに渡った。

 スイスでは一人スキーに行った友人が遭難しかけたり、オランダからデンマークに向かう夜行列車では、怪しげなたばこを勧められたり。塔を見ると上りたがる友人に、最初のうちこそ付き合っていたが、ヨーロッパには塔が多すぎて、そのうち下で待っている事にしたこと。

 あれから20年以上が過ぎた。言葉もできないのに、未だに無謀な個人旅行を企てるのは、あの時の気持ちが忘れられないから、かもしれない。

 この大きなマグカップには、思い出が沢山詰まっている。
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by mobiliantichi | 2008-08-26 18:59 | 海外旅行  

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