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曽祖父「徳太郎」

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曽祖父の徳太郎が奈良県の山深い下北山村で最初に開いた診療所を離れ、新たな病院建設に乗り出した理由は判らない。選んだ場所は海に近い熊野市羽市木。時代は大正の中ごろ。奈良から大工を呼び寄せ、純日本家屋の母屋の前に洋風の病院を作った。病院の横には2階建ての入院病棟、薬局、旅館が建てられた。
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 病院の完成はきっととても嬉しく誇らしかったに違いない。今回の修復で廃墟の病院から2枚の絵葉書が見つかった。全景を写した写真は山の上から撮ったものだろう。

 徳太郎にはあったことはない。母によると個性的な強い人だったそうだ。ひ孫が自分の病院を好き勝手に手直ししてしまったことを果たして喜んでいるのだろうか?でもなんだか肩の上から覗き込むように見守ってくれている気がする。

    朽ち果てるのを待つよりはよかったでしょ。ひいおじいちゃん。
 

by mobiliantichi | 2008-01-16 23:27 | 古民家修復  

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