対洋閣

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 戦前、熊野のこの辺りには、しゃれた洋館が点在していたという。今ではほとんど残っていないが、我が家を見て懐かしく当時を思い出し、資料をくださる方がいる。
 これはオバタケの別荘と呼ばれていた、西村伊作設計の白亜の洋館の昭和10年頃の写真。
 館はのちに「ホテル対洋閣」「ホテル観海荘」として地元の名所となっていたが、昭和38年冬にホテルの下の製材所から出火した火事により全焼したという。
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 ヴォーリズの建築と違って、ほとんど残っていない西村伊作の建築。最近、御茶ノ水の蔦の絡まる、雰囲気のある文化学園が取り壊されたのも残念だったが、新宮の西村伊作記念館も取り壊しの話があるようだ。保存活動のため、東京の有名建築家A氏の講演会が開かれたりしたけれど、どうなることやら。

 西村伊作は生き方も、見た目もなかなか魅力的。漫画家のおかげで、観光客が押しかけているというあの街のように、テレビドラマのモデルにでもなったら、観光収入はアップして、記念館の修復資金も貯まるのではないか。新宮の著名人といったら、佐藤春夫だそうだけれど、いまどきの人にはちょっと知名度が低いのでは。徴兵逃れで海外に渡ったり、子供が小学校に行くのに、いい学校がないからといって学校を作ってしまったり、ガソリンスタンドなんて無い時代に、熊野からバイクで東京に行こうとしたり、破天荒な西村伊作で町おこし、いいと思うのだけれどなあ。

 
 
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by mobiliantichi | 2010-10-04 08:28 | 熊野自慢  

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