たぶんこの椅子があったから

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 熊野の家の修復が一息ついたころ、3軒隣の小さな古民家を友人達と修復している若者がいた。ある日彼らは、我が家を見学したいとやって来た。しばらくして、そこにはなんだかしゃれたアトリエができた。我が家のある地区は山と海に囲まれた小さな集落だが、年1回、住人達が気軽な作品展を寄り合い所で行っていた。そこに私も出品するように言われ、修復した椅子を出した。そしてそこで、あのアトリエで革細工教室や作品展が開かれていることを知った。早速、革細工体験に伺ったところ、もう一度家を見せてほしいと言われた。そこで、修復した沢山の家具を見せた。
 若者の目に留まったのは、この椅子だった。そしてコラボ作品展の開催が決まった。

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 もちろん初日の会場でも、この椅子は部屋に入って最初に対面する位置に配置した。前からも、後ろからも見て、触って、もちろん座ってもらえるように。d0147727_19392676.jpg
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 2日目の配置でもこの椅子の位置は変わらなかった。d0147727_2013086.jpg
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 ポスターに書かれた椅子の絵は、この椅子をイメージしたものだった。それなら私はこの椅子の故郷、トスカーナのお菓子を作ろう。そう思い立ち、前日にあわてて数年ぶりにお菓子を焼いた。展示会に来た方に味わってもらうために。
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 熊野にも、この椅子の良さを讃える人がいた。説明する私も力が入った。この椅子のおかげで、古い物を大切に使い続けていく、ということを思い出した人や、気がついた人がいた。
d0147727_19495266.jpgd0147727_1950424.jpgこの椅子をイタリアから持ち帰り、譲ってくれた彼女。SUMAI no SEKKEI という雑誌の4月号に、彼女の素敵な言葉が紹介されている。本屋で見つけたら、183ページを開いて読んでみて下さい。
 
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by mobiliantichi | 2010-03-17 20:56 | アンティーク  

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